監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:
すでに建設業許可を持っている会社が、新しい業種を取ったり、一般建設業を特定建設業に切り替えたりするときは、「業種追加」か「般・特新規(はんとくしんき)」のどちらかで申請します。どちらになるかで、手数料も、必要な書類も変わります。
この区分は、いま持っている許可が「一般だけ」「特定だけ」「一般と特定の両方」のどれかで決まります。言葉の印象で判断すると間違えやすいので、このページではケースごとに整理し、とくに間違えやすいケースをクイズ形式で解説します。
まずは区分の決まり
- 業種追加
- 一般を持つ会社が、ほかの業種の一般を取る/特定を持つ会社が、ほかの業種の特定を取るすでに持っている許可と「同じ種類(一般なら一般、特定なら特定)」の許可を増やす申請です。熊本県の手数料は、一般か特定の一方なら5万円、両方なら10万円です。
- 般・特新規
- 一般だけを持つ会社が、特定を取る/特定だけを持つ会社が、一般を取るいま持っていない「種類」の許可を初めて取る申請です。熊本県の手数料は9万円で、新規の申請と同じです。
ポイントは、「その業種を持っているか」ではなく、「一般・特定のその種類の許可を、会社としてすでに持っているか」で決まることです。
同じ業種で、一般と特定の両方は持てません
たとえば管工事業を一般から特定に切り替えると、特定の許可が下りた時点で、管工事業の一般の許可は自動的に効力を失います(建設業法第3条第6項)。
ケースで確かめる
- 土木(一般)だけを持っていて、舗装(一般)を取りたい業種追加一般を持つ会社が、ほかの業種の一般を取るので、業種追加です。
- 土木(一般)だけを持っていて、土木を特定に切り替えたい般・特新規会社として特定の許可を1つも持っていないので、初めて特定を取る「般・特新規」です。
- 土木(一般)だけを持っていて、管(特定)を新しく取りたい般・特新規管は新しい業種ですが、特定の許可を初めて取るので、業種追加ではなく般・特新規です。
- 建築(特定)だけを持っていて、内装(一般)を取りたい般・特新規特定だけを持つ会社が、初めて一般を取るので、般・特新規です。
- 建築(特定)と内装(一般)を持っていて、塗装(一般)を取りたい業種追加一般の許可(内装)をすでに持っているので、一般の業種追加です。
クイズ:いちばん間違えやすいケース
問題
土木工事業の特定と、管工事業の一般の許可を持っている会社が、管工事業を一般から特定に切り替えたい。申請するのは「業種追加」と「般・特新規」のどちら?
「一般から特定に変えるのだから、般・特新規では?」と考える方が多いのですが、答えは「業種追加」です。
この会社は、土木工事業ですでに特定の許可を持っています。特定を持つ会社が、ほかの業種(管工事業)の特定を取るので、特定の「業種追加」になります。管工事業の一般の許可は、特定の許可が下りた時点で効力を失います。
注意:業種追加の前に、営業所技術者の変更届が必要です
このケースでは、先に「営業所技術者の変更届」を出してから、業種追加を申請する順番になります。管工事業を特定にするには、営業所技術者が特定の要件(1級管工事施工管理技士など)を満たしている必要があります。変更届を出さずに業種追加を申請すると、県からは、業種追加の書類に突然知らない人の名前が出てきたように見えます。その人がだれで、どんな資格を持っているのか、これまでの営業所技術者はどうなったのかが、業種追加の申請だけではわかりません。そのため、まず営業所技術者を変える手続き(変更届)をはさんで、新しい営業所技術者を届け出てから、業種追加を申請します。
いきなり業種追加の書類を作り始めると、順番の誤りで手戻りになることがあります。切り替えを考えたら、まず営業所技術者の登録の状況を確かめましょう。
そのほかの切り替え
- 特定だけを持っていて、その一部の業種を一般に切り替えたいその業種の特定を廃業し、般・特新規で一般を申請する
- 特定だけを持っていて、全部の業種を一般に切り替えたい特定をすべて廃業し、一般の新規として申請する特定の要件(財産的基礎など)を満たせなくなった場合などです。廃業と申請の時期がずれると、許可のない期間ができることがあるので、日程に注意が必要です。
許可の有効期間に注意
業種追加や般・特新規で取った許可は、いま持っている許可とは別の日付で5年の有効期間が始まります。業種ごとに更新の時期がばらばらになると管理が大変なので、業種追加や般・特新規と同時に、いまの許可の更新もあわせて申請し、有効期間を一本化する方法もあります(同時に申請する場合は、それぞれの手数料がかかります)。
特定建設業の要件も確認を
特定建設業の許可を取るには、一般建設業より厳しい要件があります。
- 営業所技術者:1級の国家資格者や、指導監督的な実務経験がある人など
- 財産的基礎:資本金2,000万円以上、自己資本4,000万円以上、欠損の額が資本金の20%以下、流動比率75%以上のすべて
くわしくは一般建設業と特定建設業の違いとは?をご覧ください。
業種追加・般特新規でお迷いの方へ
- いまの許可の内容をうかがって、どの区分で申請するか、先に必要な変更届はないか、手数料がいくらかかるかを確かめます。区分の判断を誤ると手戻りになるので、申請の前にお気軽にご相談ください。
- 解体工事業の業種追加:業種追加の要件と流れ
- 建設業許可の変更届一覧:営業所技術者の変更届の期限など
- お電話でのご相談:096-283-6000(ご相談は無料)



